お通夜のやり方はまず、家族が医療施設等で亡くなった場合、遺体を搬送することから始めなければなりません。遺体搬送車を葬儀社に手配し、希望の搬送先に運んでもらいます。主に自宅か葬儀場などが搬送先になるのが一般的です。しかし、近年では火葬場の混雑によって葬式のめどが立たないケースもあり、遺体安置施設で遺体を待機させる可能性もあります。遺体を安置できたら、お通夜や葬儀をどこでいつ行うかを葬儀社に相談し、プランや見積もりの話し合いをしましょう。
仏教による葬儀は、同じ仏教でも宗派によって多少の違いがあります。宗派としての臨済宗の特徴は、禅を大切にする一面があり、自分自身の中で自問自答する姿に価値を置いている宗派です。従来においては、葬儀の流れの始まりとして、故人の魂を浄土へ導く導師が、個人の髪の毛を剃る儀式がありました。現在においては、カミソリを当てる姿に形が変わっている場合もあります。この儀式の意義は、この世の執着や未練を落とす、故人の魂に対して、現生の後悔に対して問いただす意味が込められています。
人が亡くなるとお坊さんに戒名を付けてもらいますが、この何も強制的にしなければいけないものではありません。かつては亡くなった際に遺族が葬儀の時にお坊さんに寄付という形でお金を支払って付けてもらっていましたが、近年はそもそもこれを付けることに疑問に思っている方も増えてきています。そのため、あえて付けないという選択をする方もいらっしゃいます。生前時に家族に自分自身が亡くなった際には戒名は付けなくて良いと伝えておいたり、遺族が金銭的な理由から付けないといったケースもあります。